8-6 タイムマネジメント
令和4年度公開問題 問43
図のアローダイアグラムにおいて,作業Bが2時間遅れて完了した。そこで,予定どおりの期間で全ての作業を完了させるために,作業Dに要員を追加することにした。作業Dに当初20名が割り当てられているとき,作業Dに追加する要員は最少で何名必要か。ここで,要員の作業効率は一律である。

解答 エ
【頭の準備体操】
クリティカルパスは,全ての経路の中で最も日数を要する経路。
クリティカルパス上の作業が遅れると,プロジェクト全体の遅れにつながる。

A → C → D=0+5+5+10=
20日(クリティカルパス)
A → C → E → F=0+5+5+4+4=18日
B → D=0+10+10=
20日(クリティカルパス)
B → E → F=0+10+4+4=18日

ここで,予定通りの期間(20日)で全ての作業を完了させるには,
クリティカルパス上の作業が遅れてはいけない。
作業Bが2日遅れたので,作業Dを2日前倒しする必要がある。
作業Dの所要日数は10-2=8日。
当初,作業Dは,20名・10日で完了させる予定であったので,
作業Dの作業工数は,20人×10日=200人日
その作業を8日で完了させるには,200人日÷8日=25人が必要。
よって,25-20=5名が追加で必要となる。
令和6年度公開問題 問41
あるプロジェクトの作業間の関係と所要時間がアローダイアグラムで示されている。このアローダイアグラムのBからEの四つの結合点のうち,工程全体の完了時間に影響を与えることなく,その結合点から始まる全ての作業の開始を最も遅らせることができるものはどれか。ここで,各結合点から始まる作業はその結合点に至る作業が全て完了するまで開始できず,作業から次の作業への段取り時間は考えないものとする。
解答 イ
【頭の準備体操】
クリティカルパスは,全ての経路の中で最も時間を要する経路。
クリティカルパス上の作業が遅れると,プロジェクト全体の遅れにつながる。
結合点Aの最早開始時間:0時間
結合点Bの最早開始時間:0+15=15時間
結合点Cの最早開始時間:0+10=10時間
結合点Dの最早開始時間:15+10=25時間
結合点Eの最早開始時間:複数の作業が集まる結合点の最早開始時間は最も遅い作業に合わす。
B → E:15+25=
40時間
C → E:10+15=25時間
D → E:25+10=35時間
結合点Fの最早開始時間:複数の作業が集まる結合点の最早開始時間は最も遅い作業に合わす。
D → F:25+20=45時間
E → F:40+15=
55時間
クリティカルパス:A → B → E → F=55時間
「工程全体の完了時間(55時間)に影響を与えることなく,その結合点から始まる全ての作業の開始を最も遅らせることができるもの」
つまり,
クリティカルパス上にない結合点から始まるCとDを考える。
結合点C:
C → Eは,40-25=
15時間遅らせることができる。
結合点D:
D → Eは,40-35=5時間遅らせることができる。
D → Fは,55-45=10時間遅らせることができる。
よって,結合点Cから始まる作業を最も遅らせることができる。