9-1 情報システム戦略と企画・要件定義プロセス
令和7年1月修了試験 問48
ある企業が,AIなどの情報技術を利用した自動応答システムを導入して,コールセンタにおける顧客対応を無人化しようとしている。この企業が,システム化構想の立案プロセスで行うべきことはどれか。
- ア AIなどの情報技術の動向を調査し,顧客対応における省力化と品質向上など,競争優位を生み出すための情報技術の利用方法について分析する。
- イ AIなどを利用した自動応答システムを構築する上でのソフトウェア製品又はシステムの信頼性,効率性など品質に関する要件を定義する。
- ウ 自動応答に必要なシステム機能及び能力などのシステム要件を定義し,システム要件を,AIなどを利用した製品又はサービスなどのシステム要素に割り当てる。
- エ 自動応答を実現するソフトウェア製品又はシステムの要件定義を行い,AIなどを利用した実現方式やインタフェース設計を行う。
解答 ア
【頭の準備体操】
システム化構想の立案は,経営上のニーズや課題を確認し,業務と情報システムの将来像を明確にした上で全体最適化を図るプロセス。
- ア 「システム化構想の立案」で行うべきこと(正解)。
- イ 「要件定義プロセス」で行うべきこと。
- ウ 「システム要件定義」で行うべきこと。
- エ 「システム要件定義/ソフトウェア要件定義」で行うべきこと。
令和6年7月修了試験 問48
企画,要件定義,システム開発,ソフトウェア実装,ハードウェア実装,保守から成る一連のプロセスにおいて,要件定義プロセスで実施すべきものはどれか。
- ア システムに関わり合いをもつ利害関係者の種類を識別し,利害関係者のニーズ及び要望並びに課せられる制約条件を識別する。
- イ 事業の目的,目標を達成するために必要なシステム化の方針,及びシステムを実現するための実施計画を立案する。
- ウ 目的とするシステムを得るために,システムの機能及び能力を定義し,システム方式設計によってハードウェア,ソフトウェアなどによる実現方式を確立する。
- エ 利害関係者の要件を満足するソフトウェア製品又はソフトウェアサービスを得るための,方式設計と適格性の確認を実施する。
解答 ア
【頭の準備体操】
要件定義プロセスは,情報システムの機能や性能を明確にするプロセス。利用者を含めた利害関係者と合意を形成する。
- ア 「要件定義プロセス」で実施すべきもの。(正解)
- イ 「企画プロセス」で実施すべきもの。
- ウ 「開発プロセス」で実施すべきもの。
- エ 「開発プロセス」で実施すべきもの。
令和6年6月修了試験 問48
非機能要件の定義で行う作業はどれか。
- ア 業務を構成する機能間の情報(データ)の流れを明確にする。
- イ システム開発で用いるプログラム言語に合わせた開発基準,標準の技術要件を作成する。
- ウ システム機能として実現する範囲を定義する。
- エ 他システムとの情報授受などのインタフェースを明確にする。
解答 イ
【頭の準備体操】
機能要件は,システムに必要な機能。
非機能要件は,機能要件以外の要件。性能や品質など。
- ア 「機能要件」で行う作業。
- イ 「非機能要件」で行う作業。(正解)
- ウ 「システム要件定義」で行う作業。
- エ 「システム設計」で行う作業。