8-4 暗号技術

令和5年7月修了試験  問28

ファイルの提供者は,ファイルの作成者が作成したファイルAを受け取り,ファイルAと,ファイルにSHA-256を適用して算出した値Bとを利用者に送信する。そのとき,利用者が情報セキュリティ上実現できることはどれか。ここで,利用者が受信した値Bはファイルの提供者から事前に電話で直接伝えられた値と同じであり,改ざんされていないことが確認できているものとする。

解答 ウ

【頭の準備体操】
デジタル署名は,電子的なサイン。
① 送信者が本人である(真正性)。
② 電子文書は改ざんされていない(完全性)。ただし,改ざんの防止はできない。
デジタル署名は,送信者の秘密鍵でメッセージダイジェストから署名を生成し,送信者の公開鍵で検証する。

ハッシュ関数は,電子文書から固定長の文字列(ハッシュ値やメッセージダイジェストという)を生成する関数。
(特徴)
・同じ電子文書からは,同じ文字列が生成される。一部でも改ざんされていると同じ文字列は生成されない。
・一方向関数なので,生成された文字列から元の電子文書を推測したり復元したりできない。

SHA-256は,256ビットの文字列を生成するハッシュ関数。

【イメージで解く】

令和5年7月修了試験  問29

アプリケーションソフトウェアにデジタル署名を施す目的はどれか。

解答 ア

【頭の準備体操】
デジタル署名は,電子的なサイン。
アプリケーションにデジタル署名を施すことで,
① 発行元が確認できる。
② 改ざんされていないことがわかる。

令和6年1月修了試験  問29

XML署名を利用することによってできることはどれか。

解答 ウ

【頭の準備体操】
XML署名は,XML文書にデジタル署名を付与することで,真正性(送信者は本人である)と完全性(改ざんされていない)を保証する。XML文書全体またはその一部にデジタル署名を付与できる。