5-05 システムの信頼性評価

令和5年12月修了試験  問12

MTBFが1,500時間,MTTRが500時間であるコンピュータシステムの稼働率を1.25倍に向上させたい。MTTRを何時間にすればよいか。

解答 ア

【頭の準備体操】
稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)

稼働率=1,500÷(1,500+500)=0.75
ここで,稼働率を1.25倍に向上させたときのMTTRを計算する。

0.75×1.25=1,500÷(1,500+MTTR)
0.75×1.25×(1,500+MTTR)=1,500
(1,500+MTTR)=1,500÷(0.75×1.25)
1,500+MTTR=1,600
MTTR=100時間

令和6年度公開  問4

あるシステムの今年度のMTBFは3,000時間,MTTRは1,000時間である。翌年度はMTBFについて今年度の20%分の改善,MTTRについて今年度の10%分の改善を図ると,翌年度の稼働率は何%になるか。

解答 エ

【頭の準備体操】
稼働率=MTBF÷(MTBF+MTTR)
稼働率を上げるには,MTBFを長くする。
稼働率を上げるには,MTTRを短くする。

MTBFを20%改善すると,3,000×(1+0.2)=3,600時間
MTTRを10%改善すると,1,000×(1-0.1)=900時間
稼働率=3,600÷(3,600+900)=0.8
よって,80%

令和5年7月修了試験  問12

東京と福岡とを結ぶ実線の回線がある。東京と福岡との間の信頼性を向上させるために,大阪を経由する破線の迂回回線を追加した。迂回回線追加後における,東京と福岡との間の稼働率は幾らか。ここで,回線の稼働率は,東京と福岡,東京と大阪, 大阪と福岡との全てが0.9とする。

解答 ウ

【頭の準備体操】
システムAの稼働率をa,システムBの稼働率をbとすると,
直列システムの稼働率は,a×b
並列システムの稼働率は,1-(1-a)(1-b)

「東京-大阪-福岡」の稼働率は,直列なので0.9×0.9=0.81
それと,「東京-福岡」とは並列なので,
全体の稼働率は,1-(1-0.81)×(1-0.9)=0.981