2-4 ファイル管理
令和6年1月修了試験 問43
新規システムにおけるデータのバックアップ方法に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
- ア 業務処理がバックアップ処理と重なると応答時間が長くなる可能性がある場合には,両方の処理が重ならないようにスケジュールを立てる。
- イ バックアップ処理時間を短くするためには,バックアップデータをバックアップ元データと同一の記憶媒体内に置く。
- ウ バックアップデータからの復旧時間を短くするためには,差分バックアップを採用する。
- エ バックアップデータを長期間保存するためには,ランダムアクセスが可能な媒体を使用する。
解答 ア
- ア 正解
- イ バックアップデータを同一の記憶媒体内に置くと,媒体障害が発生したときにバックアップデータも使えなくなる。
- ウ バックアップデータからの復旧時間が短い順に,フルバックアップ,差分バックアップ,増分バックアップである。
- エ 一般的に,ランダムアクセスが可能な媒体(HDD,SSD,光ディスクなど)より,シーケンシャルアクセスが可能な媒体(磁気テープなど)の方が長期間保存に向いている。
令和6年6月修了試験 問44
次の処理条件で磁気ディスクに保存されているファイルを磁気テープにバックアップするとき,バックアップの運用に必要な磁気テープは最少で何本か。
〔処理条件〕
- (1) 毎月初日(1日)にフルバックアップを取る。フルバックアップは1本の磁気テープに1回分を記録する。
- (2) フルバックアップを取った翌日から次のフルバックアップを取るまでは,毎日, 差分バックアップを取る。差分バックアップは,差分バックアップ用としてフルバックアップとは別の磁気テープに追記録し,1本に1か月分を記録する。
-
(3) 常に6か月前の同一日までのデータについて,指定日の状態にファイルを復元できるようにする。ただし,6か月前の月に同一日が存在しない場合は,当該月の末日までのデータについて,指定日の状態にファイルを復元できるようにする(例:本日が10月31日の場合は,4月30日までのデータについて,指定日の状態にファイルを復元できるようにする)。
解答 ウ
【頭の準備体操】
差分バックアップ方式の場合,データを復旧させるにはフルバックアップと差分バックアップが必要である。
〔処理条件〕(1)(2)より,毎月,フルバックアップ1本と差分バックアップ1本の計2本。
※4/30のデータを復元させるには,4/1のフルバックアップ1本と,4/2~4/30までの差分バックアップ1本が必要である。
〔処理条件〕(3)より,7か月。
よって,2×7=14本。
【イメージで解く】