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基本情報技術者講座

★ 猫本 11-10 オペレーションズリサーチ(その1) ★

基本情報技術者 令和元年度秋期 問76

製品X及びYを生産するために2種類の原料A,Bが必要である。製品1個の生産に必要となる原料の量と調達可能量は表に示すとおりである。製品XとYの1個当たりの販売利益が,それぞれ100円,150円であるとき,最大利益は何円か。

ア  5,000
イ  6,000
ウ  7,000
エ  8,000

解説

(イメージで解く)

製品Xの生産数をx,製品Yの生産数をyとする。

両製品とも負ではないので,

x≧0 …①

y≧0 …②

原料Aの調達可能量は100,原料Bの調達可能量は80であるので,次のような制約条件が成立する。

2x+y≦100 …③

x+2y≦80 …④

これらの四つの制約条件を満たす範囲は,上のグラフの灰色部分である。


この制約条件下での最大となる販売利益(z)=100x+150yと表せる。

ここで,制約条件下の範囲にある三つの点(x,y)=(50,0),(0,40),(40,20)が解の候補である。

(x,y)=(50,0)のとき,販売利益(Z)=100×50+150×0=5,000

(x,y)=(0,40)のとき,販売利益(Z)=100×0+150×40=6,000

(x,y)=(40,20)のとき,販売利益(Z)=100×40+150×20=7,000

よって,ウである。

解答

基本情報技術者 平成28年度秋期 問71

ある工場では表に示す3製品を製造している。実現可能な最大利益は何円か。ここで,各製品の月間需要量には上限があり,また,組立て工程に使える工場の時間は月間200時間までで、複数種類の製品を同時に並行して製造することはできないものとする。

ア  2,625,000
イ  3,000,000
ウ  3,150,000
エ  3,300,000

解説

最大利益を求めるには,最も利益を出す製品から製造する。

製品Xの1分当たりの利益は,1,800円÷6分=300円

製品Yの1分当たりの利益は,2,500円÷10分=250円

製品Zの1分当たりの利益は,3,000円÷15分=200円


ここで,各製品の月間需要量の上限が許す限り,製品X,Y,Zの順で製造する。

製造に使える時間は,200時間=12,000分

まず,製品Xを月間需要量の上限まで製造すると,1,000個×6分=6,000分がかかる。

得られる利益は,1,800円×1,000個=1,800,000円 …①


製造に使える残り時間は,12,000分-6,000分=6,000分

次に,この残り時間内で製品Yは,6,000分÷10分=600個製造できる。

得られる利益は,2,500円×600個=1,500,000円 …②


①+②=1,800,00円+1,500,000円=3,300,000円

よって,エである。

※今回の条件下では,製品Zは製造しない。

解答